髙橋瑠璃個展「3/57年」

築57年のアパートの時間の中の3年。

2024年4月18日(木) - 4月29日(月・祝)
1-7 pm

休廊日:4/22(月), 4/23( 火)
入場無料
レセプション:4月20日(土)5-7pm
*レセプションはどなたでもご参加いただけます。

髙橋瑠璃《いちばん大切な人》2024年、大理石、墨汁、20x102xh24cm
髙橋瑠璃個展「3/57年」展示風景

下北沢アーツでは髙橋瑠璃個展「3/57年」を開催いたします。髙橋瑠璃は1998年東京都生まれ、2020年女子美術大学美術学科立体アート専攻卒業後、2023年に東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻を修了しています。
髙橋は、誰しもが日常で遭遇したことがあるであろう些細な場面をモチーフに立体作品を制作しています。白っぽい石に優しい表情が描かれた髙橋の彫刻はふわりとした浮遊感が漂います。しかし、それは固い石のため、長い時間をかけて彫られ、大きい作品は何百kgという重さにもなります。そして、作品をよく観察していくと、具体的なモチーフが少しずつ解明されていきます。今までの作品では、例えば、アスファルトの隙間に逞しく生える雑草とそれを抜こうとする人、窓から見えた部屋の中にいる人、ベランダから見下ろす人など。その場面の余りのささやかさに対し、時間と力が必要な石彫のギャップに気付いた瞬間、たまらないおかしみが込み上げると同時に目の前の作品へのさらなる愛着が湧き上がります。また、髙橋の人や生活そのものを観察者として楽しむその眼と石で軽やかに表現する感性そのものにも興味が尽きません。
髙橋瑠璃の新作石彫やその他の素材でも制作された新作群をぜひじっくりと観察いただき、ご覧になったお一人お一人が違った何かを発見していただけたらとても光栄です。みなさまのお越しを心よりお待ちしております。

アーティスト・ステイトメント

生活の中で面白いと思った人間や人間の行動をモチーフに石の彫刻を作っています。
作品を見る人の私の知らない記憶と結びついて何かを思い出したり考えたり、人によって見え方の変わるものが作りたいと思います。

髙橋瑠璃《みんな右手を奥にやって生きている》2024年、砂岩、墨汁、油性ペン、51x73xh30cm
髙橋瑠璃《誰かのうたを歌う人》2021年、砂岩、蝋、アクリルガッシュ、45x28xh64cm

髙橋瑠璃《でたらめな人たち》2024年、砂岩、油性ペン、43x28xh55cm
髙橋瑠璃《知らない人を知らない理由》2023年、椿、φ9x180cm
髙橋瑠璃《シガーキスをしてみたかったあの子の為に》2024年、小松石


髙橋瑠璃(たかはし るり)
1998年 東京都生まれ
2020年 女子美術大学美術学科立体アート専攻卒業
2023年 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了

主な展示歴
2023年 個展「今だけの2人」(gallery cafe3、東京)
2023年 修了制作展「気になる人の気になるところ」(東京藝術大学彫刻棟、東京)
2021年 個展「私のしらない長い時間」(gallery TK2、東京)
2020年 2人展「FuRuI展」(水平線ギャラリー、神奈川)

受賞歴
2023年 アートアワードトーキョー丸の内2023 、審査員建畠晢賞受賞