ショウケイギョウ個展「夏の眼であなたを見ている」

2024年6月27日(木) - 7月7日(日)
1-7 pm

休廊日:月・火
入場無料
レセプション:6月29日(土)5-7pm
*レセプションはどなたでもご参加いただけます。

ショウケイギョウ《君の孤独を知るために私が出来る唯一のこと》2022年、キャンバスに油彩、80.3x100cm(F40)
ショウケイギョウ《満月の味を教えて》2024年、キャンバスに油彩、31.8x41cm(F6)

下北沢アーツでは、ショウケイギョウ初個展「夏の眼であなたを見ている」を開催いたします。ショウケイギョウは、1992年中国山東省生まれ。中国で文学を学び、三島由紀夫なども読んでいました。そして、私小説など人の心を細やかに表現する日本文学にとても惹かれるようになり、来日を決意します。日本では武蔵野美術大学で油画を専攻し、2023年に卒業。卒業制作《万雷と踊れば》は人間、動物、植物が渦巻きのように踊り混ざり合う様子がのびのびとした筆致で表現されていました。そこには、生きとし生けるものの混沌の中で、みなもがきながらも、それこそが人生、世界そのものという何処か達観した境地も感じられるようでした。
ショウケイギョウは、現在、美術とは異なる業界で働きながら、気に入ったアトリエを見つけ、制作活動を続けています。カメラを携え、公園、道、部屋など、日常のありふれた場所で「命」を感じたとき、シャッターを切ります。写真を参考にしながらも、絵画ではあくまで生命の「動き」に注目し描きます。時にダイナミックに、時に密やかに、命が放つ凛とした光の煌めきが画面に写し取られます。そこには限りある命をそのままに肯定しようとするショウケイギョウの視線も感じられます。
ショウケイギョウは本展が初個展となります。淡く儚く力強い「生命」を祝福し、瑞々しく表現しようと試みるショウケイギョウの絵画世界をぜひご高覧ください。

ショウケイギョウ《騎士の憂鬱》2024年、キャンバスに油彩、22x27.3cm(F3)
ショウケイギョウ《寂しがり屋I》2024年、キャンバスに油彩、15.8x22.7cm(SM)
ショウケイギョウ《寂しがり屋II》2024年、キャンバスに油彩、24.2x33.3cm(F4)

アーティスト・ステイトメント

子供の頃、夏がとても好きだった。
私は自分が住んでいたあの街の真夏に郷愁のような感情を抱いている。
一年中ずっと待っている。熱くて強くて生き急ぐ夏の日々。

楽しまなくちゃいけない、楽しまなくちゃいけないと自分に繰り返し言っている。
その思考はもはやある種の強迫観念と似ている。
全力で楽しまなくちゃ、この夏もまたあっという間に終わる。

大人になるにつれだんだんと分かってきた、その残酷な夏を愛する理由。
夏は、数え切れない生命を生み出す季節なんだ。だからこそ、死に満ちている。
刹那な楽園のようなもの。ここに永遠がない。花も草も虫たちもすぐに亡くなる。仄かな残香のみが残る。

そんな夏は、やはり美しいと思う。

私が絵を描く理由は一つしかない。
ただただ自分が見ている感じているいのちの在り方を他人に伝えたいだけ。
夏に強く生きていた命たちを、私が描きたい。
ただ一瞬に終わるこの楽園に、自分の絵を捧げたい。
楽しまなくちゃいけない、と呟きながら。

ショウケイギョウ《池I》2024年、キャンバスに油彩、22x27.3cm(F3)
ショウケイギョウ《羽音だけを残す》2024年、キャンバスに油彩、15.8x22.7cm(SM)
ショウケイギョウ《イチジクの心臓》2024年、キャンバスに油彩、15.8x22.7cm(SM)


ショウケイギョウ

1992年 中国山東省生まれ
2023年 武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻 卒業

好きな作家:
パウル・クレー、キキ・スミス、エドワード・ゴーリー、山本容子、齋藤芽生、ユーリ・ノルシュテイン、ヤン・シュヴァンクマイエル、岡崎京子、寺山修司など

最近好きな本は小川洋子の《密やかな結晶》。ワイルドの童話、穂村弘の短歌作品も好き。音楽なら谷山浩子とzabadakの作品全般。

作家としての目標はとても簡単。一生絵を楽しみたい、自分の感じたものを他人と共有したいと思っています。