郭俊佑個展「草地の上の赤い服」
1998年台湾・南投生まれ、国立芸術大学美術学科中退、郭俊佑の日本初展示。
2026年2月28日(土)- 3月15日(日)
1-7pm
休廊日:月・火・水



下北沢アーツでは郭俊佑個展「草地の上の赤い服」を開催します。郭俊佑は1998年台湾・南投生まれ、国立台湾芸術大学美術学科中退、現在、台北を拠点に制作活動しています。
郭俊佑は日常の中で発見した違和感を起点に、ユーモア、不気味さ、寂寥感を感じさせる新たな風景を創り出します。近年は「人」を深く掘り下げることを意識しており、疲労、虚しさ、哀しみを抱える「人」に生活の一場面を演じさせ、作品を小さな劇場のように描き出します。郭俊佑の作品は孤独に寄り添い、鑑賞者自身の体験と照らし合わされ、様々な想像を呼び起こします。
アーティスト・ステイトメント
私は絵画を通して日常の中の奇妙な感覚を捉えたいと思っています。それは、通り過ぎた風景であったり、スクリーンショットの一枚であったり、一行の文字であったり…そういった要素を私が再構成することで、日常の極めて平凡な風景に新たな表情を与えます。大きな芸術的テーマを表現しようというわけではなく、ただ毎日にちょっとした冗談を仕掛けたいだけです。これは、退屈な現実生活への私なりの解決策でもあります。

研究員が狭い空間の中で観測を続け、
壁の向こうの宇宙を想像する。
台北市立天文科学館で見かけた、トイレの脇に置かれた小さな天球儀。
簡略化された宇宙の知識と、少し冷たい空間とのあいだに、
なんとも言えない違和感がありました。

大学時代、素描教室で過ごす時間が好きでした。
テレピン油の匂いと木炭の粉が空気に混ざっていて、大きな石膏像が並んでいる。
あの空間は、ぼんやり考えごとをするのにちょうどよかった。
ときどき、《サモトラケのニケ》の首に自分の頭が生えてくるところを想像したりもしていました。

画家の自画像は、その人の心の断片が集まったものだと思います。
この作品では、夜に一人で制作する画家の姿を描きました。
ふとした瞬間に、無意識の本性が顔を出す、その一瞬をとらえています。

会社で上司が部下に「水」を与える。
それは報酬のようでもあります。
水をもらった社員は植物のように育ち、やがて自分も水を与える側になる。
そんな組織の循環を、少し寓話のように描きました。

学者たちが肉食恐竜の身体に草食恐竜を描き加える。
アイデンティティを再定義しようとするけれど、
彼ら自身もまた、誰かに定義される存在なのかもしれません。

雇い主のもとで、ひたすらレモンを摘み続ける人。
一生レモンを採り続けているうちに、身体までレモンのようになっていく。
自分をある役割や枠の中に固定してしまうことの息苦しさを考えました。

茂みに火がついたのに、園芸用の大きな鋏で切ろうとする。
物事を判断するとき、私はときどき遠回りな方法を選んでしまう。
そのことに気づいたのが、この作品の始まりです。

郭俊佑(かく しゅんゆう|Kuo Jun You )
1998年 台湾・南投生まれ
国立台湾芸術大学 美術学科 中退
現在、台北を拠点に制作活動
好きな作家:
小林正人、舟越桂、松本竣介、鴨居玲、奈良美智、神田日勝、エドワード・ホッパー、ルネ・マグリット、アンゼルム・キーファー
人生の各段階ごとに、未来に対する自分のイメージは大きく異なります。先のことは見ながら歩いていくしかありませんが、唯一変わらないのは、描き続けるということです。
絵画は私の友人のような存在であり、これまでの幾度かの対話ややり取りを通して作品が生まれてきました。その過程の中で、自分自身の生命もまた、少しずつ完成へと向かっているように感じています。
私は、呼吸が止まるその日まで、絵を描き続けていたいと思っています。
個展
2024年 「一息つかせて」一票人票画空間&画庫、台北・台湾
2022年 「23歳(twenty-three)」一票人票画空間&画庫、台北・台湾
2019年 「臆病者」郭木生文教美術センター、台北・台湾
グループ展
2025年
「朦朧として湿った一日に導かれて金瓜石へ ― 島嶼の青春」台電金水基地、 新北、台湾
「是時候了」可以ギャラリー、合肥・中国
2024年
「変形記」伊日アート・プロジェクト、台北・台湾
「荒誕キッチン」一票人票画空間&画庫、台北・台湾
「Ways to Fix Broken Images」PTT Space、台北・台湾
2021年
「楊桃派」アポロ・ギャラリー、台北・台湾
受賞
2023年(第112回) 国立台湾芸術大学 師生美術展 油画部門 第1位
2022年(第111回) 国立台湾芸術大学 師生美術展 油画部門 第1位
2021年(第110回) 国立台湾芸術大学 師生美術展 紙作品部門 第2位


